美容師の皆さん、毎日のサロンワーク本当にお疲れ様です。
華やかな仕事の裏で、腱鞘炎の痛みに悩まされている方も少なくないのではないでしょうか。ハサミやドライヤーを握り、腕を上げ続ける作業は、手首や腕に大きな負担をかけますよね。
今回は、そんな美容師さんの腱鞘炎について、その原因から対策、そして日々のケアまでお話ししたいと思います。
なぜ美容師は腱鞘炎になりやすいの?
美容師さんが腱鞘炎になりやすいのには、いくつかの理由があります。
長時間の反復作業: カット、シャンプー、ブローなど、手首や指を繰り返し使う動作が非常に多いです。特に、同じ姿勢での細かな作業が負担を増やします。
無理な姿勢: お客様の髪をカットする際、肘を上げ続けたり、手首を不自然な角度に保ったりすることがあります。これが腱や関節へのストレスになります。
道具の重さ
ハサミやドライヤー、アイロンなど、日々使う道具も意外と重さがあります。これらを長時間使用することで、腕や手首に負担がかかります。
水仕事
シャンプーなどで手が濡れる機会が多く、手や指が冷えやすい環境も、血行不良を招き、炎症を悪化させる一因となることがあります。
腱鞘炎のサインを見逃さないで!
「あれ?ちょっと手首が痛いな」「指が動かしにくいかも」といったサインは出ていませんか?以下のような症状があれば、腱鞘炎の可能性があります。
- 手首や親指の付け根の痛み(特に動かした時)
- 指を曲げ伸ばしする時の引っかかり感やカクカクとした感覚
- 腫れや熱感
- しびれ
初期の段階で対処することが、症状の悪化を防ぎ、早期回復につながります。
腱鞘炎を乗り越えるための対策とケア
腱鞘炎と上手に付き合い、改善していくためには、日々の心がけが大切です。
1. 休憩とストレッチの徹底
仕事の合間に、意識的に休憩を取り入れましょう。その際、手首や腕のストレッチを行うことが非常に有効です。
手首のストレッチ
片方の手で反対の手の指先を持ち、ゆっくりと手首を反らすようにストレッチします。手のひらを上に向けても同様に行います。
指のストレッチ
指を一本ずつゆっくりと反らすように伸ばします。
腕のストレッチ
腕をまっすぐ伸ばし、手のひらを下に向けて指先を反対の手で持ち、手首を下に曲げるようにストレッチします。
2. 姿勢の見直し
カットやシャンプーの際、無理な姿勢になっていないか意識してみましょう。
ハサミの持ち方
無理なく、リラックスして持てるハサミの選び方や持ち方を工夫することも大切です。
お客様との距離
必要に応じてお客様に動いていただいたり、椅子の高さを調整したりして、ご自身の姿勢が楽になるように心がけてみてください。
3. 適切な道具選び
ご自身に合った、軽くて負担の少ないハサミやドライヤーを選ぶことも重要です。人間工学に基づいたデザインの道具も増えていますので、検討してみる価値はあります。
4. アイシングと温め
炎症が起きている初期は、アイシングで冷やすことで痛みを和らげることができます。慢性的な痛みや違和感がある場合は、温めることで血行を促進し、回復を促します。
5. 専門家への相談
痛みが続く場合や悪化する場合は、我慢せずに整形外科を受診しましょう。
早期に適切な診断を受け、治療を開始することが何よりも大切です。投薬や注射、装具による固定など、症状に合わせた治療法を提案してもらえます。
最後に
美容師という素晴らしい仕事だからこそ、ご自身の体を大切にすることが長く働き続ける秘訣です。
腱鞘炎は、一度なってしまうと癖になりやすいとも言われますが、日々のケアと意識次第で、その痛みと上手に付き合っていくことができます。
無理しすぎず、ご自身の体からのサインに耳を傾けてあげてください。
コメント