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成長期に守るべき3つの原則!スポーツでの怪我を予防する知識

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スポーツでの怪我は、起きてから治すよりも、スポーツの種類や年齢に応じた「怪我をしにくい状況」を日頃から作ることが最も重要です。

ここでは、特に発育期(成長期)のお子さんが安全にスポーツを楽しむために、保護者や指導者が注意すべきポイントを解説します。

1. 成長期の身体に特有の注意点:「骨端線」の保護

発育期のお子さんの身体には、大人にはない特有の構造があります。それは、身長を伸ばすために欠かせない「骨端線」(成長軟骨)です。

この骨端線は、骨の成長を担う非常にデリケートな部分であり、強い衝撃や繰り返しの負担によって損傷をきたす可能性があります。整骨院での怪我の処置においても、成長期のお子さんにはこの骨端線の損傷がないか細心の注意を払って判断します。

強く負担のかかる練習に注意

特定の一か所のみに強い負担がかかる練習は、やりすぎないようにしましょう。

例えば、投球動作や跳躍動作など、特定の部位に集中して強い力が加わる運動を繰り返すと、骨端線に過度なストレスがかかります。特定の部位への過度な負担よりも、全身をバランスよく使う運動を練習に取り入れることを推奨します。

2. 神経の発達を促す!多様なスポーツ経験の重要性

発育期は、神経系の発達が最も著しい時期です。この時期に特定のスポーツに特化するよりも、様々な種類のスポーツを経験させることには大きなメリットがあります。

  • 全身のバランス強化: 多様な運動を行うことで、バランスの取れた身体づくりに繋がります。
  • 運動神経の向上: 複雑な動きを経験することで神経が刺激され、「運動神経」や「コーディネーション能力」の向上に適しています。

この時期は、まだ筋トレによる「筋肥大」は起きにくい時期です。本格的な筋力トレーニングや体幹トレーニングは、身体が成熟してくる14歳ごろから開始するとより効果的です。

3. 発育段階に応じた「量」と「質」の管理

お子さんの発育段階、体力、技術レベルを考慮せず、大人と同じような練習量・内容を課すのは危険です。

子供の発育段階、体力、技術レベルに応じた練習量と練習内容を十分に考えて行う事が、スポーツでの怪我予防には不可欠です。

怪我の発生部位:関節への集中に注意

年齢や学年に関わらず、スポーツでの怪我は関節を中心に発生しやすい傾向にあります。

特に小学校高学年(4~6年生)では、下記のように下肢の関節に発生する割合が高く、成長軟骨の影響も相まって、一度痛み出すと長引きやすいケースが多く見られます。

部位発生割合(小学校4~6年生)
膝関節18%
足関節16%
股関節15%
手指14%
ふくらはぎ11%

特に膝関節や足関節などの下肢は、成長軟骨の影響も大きく、一度痛み出すと治りにくい場合が多いことを知っておきましょう。

まとめ:子どもからのサインを見逃さないで

怪我の知識や理論は複雑ではないかもしれませんが、成長期の子どもへの施術やケアは、心理的な面や身体の個人差があり、非常に奥深いものです。

私が修業時代に教わった教訓は、「子供は大人に『遠慮する』『気を遣う』『痛いとは言わない』」という言葉です。

お子さんの痛みや身体の不調を訴えやすい環境づくりと、不調を訴えた時に「大したことない」とせず、真摯に受け止める大人側の対応が、怪我の早期発見と予防にとって最も大切です。

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