適切な刺激と栄養で未来の体を育もうお子さんの健やかな成長、特に身長の伸びや丈夫な体づくりは、親御さんにとって大きな関心事ですよね。
成長期には、骨がグングン伸び、一生の土台となる骨格が作られます。
この大切な時期に、骨に適切な刺激を与えること、そして十分な栄養を摂ることが、将来の健康な体、さらには骨粗しょう症予防にもつながることをご存知でしょうか。
骨の成長と「骨端線」の秘密
骨が伸びるには、「骨端線(こったんせん)」という部分が大きく関わっています。骨端線は、骨の端にある軟骨組織で、ここで新しい骨が作られることで骨が長くなります。
この骨端線は思春期を過ぎると閉じてしまい、身長の伸びも止まります。つまり、骨端線が活発に働く成長期こそが、骨を強く、長くするチャンスなのです。
骨端線を刺激する「運動」のススメ骨端線に刺激を与えることで、血流が活発になり、成長ホルモンや栄養素が効率よく運ばれ、軟骨細胞の増殖が促されます。
では、どんな運動が良いのでしょうか?
跳躍系の運動
ジャンプする動作は、骨に縦方向の適度な負荷をかけるため、骨端線への刺激に非常に効果的です。
バスケットボール、バレーボール、縄跳び
これらのスポーツは、ジャンプを繰り返すことで、効率的に骨に刺激を与えられます。
軽いランニングやスキップ
日常に取り入れやすい運動でも、十分な刺激になります。
全身運動
全身をバランスよく使う運動も、成長ホルモンの分泌を促し、骨の成長をサポートします。
水泳
水中で体を縦に伸ばす動作は、全身の血流を良くし、骨端軟骨の成長を促します。
体操や体幹トレーニング
姿勢を整え、体の軸を鍛えることは、骨への正しい負荷を促し、成長をサポートします。特に、ブリッジ運動は全身の骨に良い刺激を与えるとされています。
運動のポイント
適度な負荷
強すぎる筋力トレーニングや過度な運動は、かえって骨の成長を妨げる可能性があるので注意が必要です。
継続すること
短時間でも毎日続けることが大切です。
日光を浴びる
骨の形成に必要なビタミンDは、日光を浴びることで体内で作られます。外で体を動かす時間を意識しましょう。
丈夫な骨を作る「栄養」の力
運動と同じくらい大切なのが、骨の材料となる栄養素をしっかり摂ることです。
カルシウム
骨の主要な構成成分です。
- 乳製品
牛乳、ヨーグルト、チーズなど - 小魚
しらす、煮干しなど - 大豆製品
豆腐、納豆など - 緑黄色野菜・海藻類
小松菜、ひじきなど
ビタミンD
カルシウムの吸収を助け、骨への定着を促します。
- 魚類
鮭、しらす、きのこ類(干し椎茸など) - 卵
ビタミンK
骨の形成を助ける「骨タンパク質」を活性化させます。
- 納豆
- 緑黄色野菜
ほうれん草、ブロッコリーなど
タンパク質
骨のコラーゲン線維を作るために必要です。
肉、魚介類、卵、大豆製品
栄養摂取のポイント
バランスの取れた食事
特定の栄養素だけを摂るのではなく、様々な食品からバランスよく摂ることが大切です。
無理なダイエットはNG
特に成長期に極端な食事制限をすると、十分な骨量を獲得できず、将来の骨粗しょう症リスクを高めてしまいます。
まとめ
成長期は、お子さんの骨の成長にとって非常に重要な時期です。ジャンプするような運動で骨端線に刺激を与え、カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなどの栄養素をバランス良く摂ることで、丈夫な骨を作り、健やかな成長をサポートすることができます。
ぜひ、お子さんと一緒に体を動かす習慣を楽しみながら、未来の健康な体づくりに取り組んでみてくださいね。何か気になることがあれば、専門家に相談することも大切です。
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