お客様に「次回はいつ来てくださいね」と言うのが、なんだか営業みたいで気が引ける……そんなふうに感じたことはありませんか?
特に開業したばかりの頃は、お客様に申し訳ない気持ちになってしまうこともありますよね。
しかし、お客様のために心から伝えるアドバイスは、決して営業トークではありません。
営業トークとアドバイスの決定的な違い
そもそも、「営業トーク」と「アドバイス」は何が違うのでしょうか?
営業トーク
お客様を来店させることだけが目的。お客様の状態に関わらず、「明日来てください」「これを買ってください」と一方的に伝えること。
アドバイス
お客様の悩みを解決することが目的。お客様の体の状態を真剣に考え、「こうすれば良くなりますよ」と、具体的な解決策を提案すること。
お客様の体を触れば、どれだけお疲れなのか、どこに不調があるのかがわかるはずです。
たとえば、マッサージを受けてもらい、初回だけでは体がほぐれきっていないと感じたとします。その時、「次回は好きな時に来てください」と言ってしまうのは、実は少しもったいないかもしれません。
お客様は「好きな時に行きたい」と言いつつも、具体的に「いつ」行けば良いのかわからない場合があります。もしその後、思うように体の調子が良くならず、他のお店に行ってしまったら、あなたは「もっとしっかり伝えればよかった」と後悔するのではないでしょうか。
「いつ来てください」をアドバイスに変える伝え方
お客様に次回を促す言葉は、こう伝えるだけで営業トークではなくなります。
例えば、ひどくお疲れのお客様が来院された場合、こんなふうに伝えてみてはいかがでしょうか?
「○○さんの体を触ってみて、かなりお疲れがたまっているようですね。今日1回では、私が思うように体はほぐれていません。明日起きてみて、もし思うよりも体がすっきりしていないと感じたら、3日以内に来てみてください。そうすれば、すごく体が軽くなるはずですよ。」
この言葉には、お客様への想いが詰まっています。
- お客様の体の状態を正確に伝えている。
- お客様の悩みに寄り添い、共感している。
- お客様にとっての最善の解決策を具体的に示している。
これは、あなたの技術と経験に基づいた、お客様のためを思った責任あるアドバイスです。
あなたの言葉は、お客様への責任
お客様は、不調を改善したいという明確な目的を持ってあなたの元を訪れます。その目的を達成するために、施術者として最善の方法を伝えるのは、あなたの責任です。
「営業トークが嫌で好きな時に行きたい」と言うお客様に対しても、まずはその方がなぜ来店されたのか、どうなりたいのかをしっかり聞いてみましょう。その上で、その方の目標達成のために最適な情報を提供すれば、あなたの言葉はただの「営業トーク」から、信頼される「アドバイス」へと変わります。
相手のことを第一に考え、最善を尽くす。
その想いは必ずお客様に伝わります。自信を持って、お客様に寄り添うアドバイスをしていきましょう!
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