ゴルフを愛する皆さん、こんな経験はありませんか?
スイングの度に肘の内側がズキッと痛む、それはもしかしたら「ゴルフ肘」かもしれません。
正式名称を上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)といい、ゴルフ愛好家だけでなく、野球やテニスなど腕を酷使するスポーツをする方にも多く見られます。
ゴルフ肘ってどんな状態?
ゴルフ肘は、主に肘の内側にある上腕骨内側上顆と呼ばれる部分に付着している腱に炎症が起きることで発生します。この腱は、手首を手のひら側に曲げたり、指を握りこんだりする際に使われる筋肉と繋がっています。
ゴルフのスイングでは、ダウンスイングからインパクト、そしてフォローにかけて、特に手首を返す動作やクラブを強く握る動作でこの部分に大きな負担がかかります。
その結果、腱に繰り返しストレスがかかり、炎症や小さな損傷が生じて痛みを感じるようになるのです。
なぜゴルフ肘になるの?
ゴルフ肘の原因は一つではありませんが、主に以下の点が挙げられます。
オーバースイングや無理なスイングフォーム
体全体を使わず腕の力だけで振ろうとすると、肘への負担が大きくなります。
グリップの握り方
グリップを強く握りすぎると、前腕の筋肉が過度に緊張し、腱に負担がかかります。
筋力不足
前腕の筋肉が弱いと、衝撃を吸収しきれずに肘に負担がかかります。
ストレッチ不足やクールダウン不足
プレー前後のケアを怠ると、筋肉の柔軟性が失われ、腱への負担が増します。
使いすぎ(オーバーユース)
短期間での集中的な練習やラウンドも原因となります。
自宅でできるゴルフ肘の改善策
痛みが軽い初期段階であれば、自宅でのケアで症状を和らげることができます。
1. 安静とアイシング
痛む時はまず無理をせず、ゴルフの練習やラウンドを控えましょう。炎症を抑えるために、痛む部分を15分程度アイシングするのも効果的です。
直接氷を当てるのではなく、ビニール袋に入れた氷をタオルで包んで使用してください。
2. ストレッチ
前腕の筋肉を柔らかくすることで、腱への負担を軽減できます。
手首のストレッチ
- 腕をまっすぐ前に伸ばし、手のひらを上に向けて手首をゆっくりと下に曲げます。
- 反対の手で指先を優しく手前に引き、前腕の内側が伸びているのを感じましょう。
- 20秒〜30秒キープし、数回繰り返します。
逆手首のストレッチ
- 同様に腕を伸ばし、手のひらを下に向けて手首をゆっくりと上に曲げます。
- 反対の手で指先を優しく手前に引き、前腕の外側が伸びるのを感じましょう。
筋力トレーニング(痛みが引いてから)
痛みが和らいできたら、徐々に前腕の筋肉を強化するトレーニングを取り入れましょう。軽いダンベルやペットボトルなどを使って、手首の曲げ伸ばし運動を行います。
リストカール
掌を上にしてダンベルを持ち、手首だけを使ってダンベルを持ち上げたり下げたりします。
リバースリストカール
掌を下にしてダンベルを持ち、手首だけを使ってダンベルを持ち上げたり下げたりします。
無理のない範囲で、ゆっくりと丁寧に行うことが大切です。
サポーターの活用
ゴルフ肘用のサポーターやバンドを装着することで、患部への負担を軽減し、痛みを和らげる効果が期待できます。
最後に
ゴルフ肘は、適切なケアを行えば改善が見込める症状です。しかし、痛みが強い場合や、自宅でのケアを続けても改善しない場合は、整形外科を受診することをおすすめします。
専門家による正確な診断と治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、早期回復に繋がります。
無理なく楽しくゴルフを続けるためにも、体のケアはとても重要です。このブログが、ゴルフ肘でお悩みの方の一助となれば幸いです。
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