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【親指の捻挫】野球のキャッチャーで、ボールを取り損ねて負傷。適切な対処と再発予防について

スポーツ障害・外傷
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野球のキャッチャーは、送球や捕球の際に親指に大きな負担がかかるため、捻挫は比較的起こりやすい怪我の一つです。

もし親指を捻挫してしまったら、適切に対処し、再発予防に努めることが大切です。

野球キャッチャーの天敵?! 親指捻挫の対策と復帰への道

野球のキャッチャーは、ピッチャーの魂の球を受け止め、素早く送球するという、攻守において非常に重要なポジションです。

しかし、その分、手指には常に大きな負担がかかっています。特に親指は、キャッチャーミットの構造上、強い衝撃を受けやすく、捻挫をしてしまうことが少なくありません。

今回は、キャッチャーの親指捻挫について、もしもの時の対処法から予防策、復帰までの道のりまでを解説します。

キャッチャーの親指捻挫、なぜ起こる?

キャッチャーの親指捻挫は、主に以下のような状況で発生しやすいです。

送球時
ボールを握り、リリースする際に親指に無理な力がかかったり、ひねってしまったりする。

捕球時
強い送球や速球をミットで捕球する際、ボールの勢いで親指が不自然な方向に押し込まれる。特に、ミットの芯を外した捕球や、指先で捕球しようとした時に起こりやすい。

ブロック時
ホームベース上でのクロスプレーなどで、相手選手との接触時に親指をひねる。

これらの状況で、親指の関節を支える靭帯(じんたい)が、許容範囲を超えて伸びたり、部分的に切れたり、ひどい場合は完全に断裂したりすることで捻挫が起こります。

もし親指を捻挫してしまったら? 応急処置が重要!

「グキッ」と親指をひねってしまったら、すぐに以下のRICE(ライス)処置を行いましょう。

Rest(安静)

すぐにプレーを中止し、痛む親指を動かさないように安静にしましょう。無理に動かすと、損傷が悪化する可能性があります。

Ice(冷却)

患部を氷のうやビニール袋に入れた氷で冷やします。直接氷を当てると凍傷になる可能性があるため、タオルなどで包んでから当てましょう。

15~20分程度冷やし、患部の感覚がなくなったら外し、再び痛みが出てきたら冷やす、というのを繰り返します。冷却は炎症と腫れを抑え、痛みを和らげる効果があります。

Compression(圧迫・固定)

腫れを抑えるために、テーピングや包帯で患部を軽く圧迫・固定します。隣の指(人差し指)を添え木のようにして一緒にテーピングで固定する「バディテーピング」も有効です。

ただし、締め付けすぎると血流が悪くなるので、指が青くなったり、しびれたりしないか注意しましょう。

Elevation(挙上)

腫れを軽減するために、怪我をした親指を心臓より高い位置に保ちましょう。クッションなどに乗せて休むと良いでしょう。

医療機関を受診しましょう!

RICE処置はあくまで応急処置です。自己判断で済ませず、必ず整形外科を受診しましょう。捻挫だと思っていても、骨折や靭帯の完全断裂を起こしている可能性もゼロではありません。

医師による適切な診断と治療を受けることが、早期回復、そして後遺症を残さないための最も重要なステップです。

治療期間と復帰までの道のり

捻挫の程度によって治療期間は大きく異なります。

軽度(靭帯の軽い伸び)

数日〜1週間程度で痛みが引くことが多いですが、完全に復帰するまでには1〜3週間ほどかかる場合があります。

中等度(靭帯の部分断裂)

1〜3週間程度の固定が必要となり、完全に復帰するまでには1〜2ヶ月かかることもあります。

重度(靭帯の完全断裂)

手術が必要となる場合もあり、治療から完全に競技復帰するまで数ヶ月を要することもあります。後遺症として関節の不安定さが残る可能性もあるため、専門医の指示に必ず従いましょう。

治療と並行して、医師や理学療法士の指導のもと、リハビリテーションをしっかり行うことが大切です。

急性期(炎症期)

痛みを抑え、患部の安静を保つことが最優先です。

回復期(拘縮期)

痛みが引いてきたら、徐々に可動域を広げるストレッチや、親指周りの筋肉を強化するトレーニングを行います。

復帰期

段階的に野球の動作を取り入れ、親指への負担を確認しながら、無理のない範囲で徐々に練習量を増やしていきます。焦りは再発の元なので、完全に痛みがなくなり、可動域と筋力が回復してから競技に復帰しましょう。

予防が何よりも大切!

キャッチャーの親指捻挫は、予防できる怪我でもあります。

切なグローブの選択と手入れ

自分の手にフィットし、親指の保護がしっかりできるグローブを選びましょう。また、定期的に手入れをして、革の硬さを適切に保ち、ボールをスムーズに吸収できる状態にしておくことも重要です。

親指サポーターやプロテクターの活用

親指を保護するための専用サポーターやプロテクターも市販されています(例: ザムスト サムガード、マクダビッド サムサポート、ZETT サムフィックスなど)。これらを活用することで、衝撃を和らげ、捻挫のリスクを軽減できます。

正しい捕球・送球フォームの習得

ボールをミットの芯でしっかりと捕球し、親指に負担がかからない送球フォームを身につけることが大切です。指導者と連携して、基本に忠実なフォームを習得しましょう。

親指周りの筋力強化と柔軟性の維持

手首や指の筋力を鍛え、柔軟性を高めることで、怪我をしにくい体を作ることができます。ストレッチや指の運動を日常的に取り入れましょう。

まとめ

キャッチャーの親指捻挫は、野球を続ける上で避けられないリスクの一つですが、適切な知識と対策でそのリスクを最小限に抑えることができます。

もし怪我をしてしまっても、焦らず、専門家の指示に従って治療とリハビリに励み、万全の状態で再びグラウンドに戻ってきてください。

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