成長期のお子さんが、「すぐ疲れた」「足が痛い」と言っていませんか?
その原因は、もしかしたら足首の不安定さにあるかもしれません。
成長期に最も大事なのは、土台となる足首の安定です。不安定な足首は、膝や股関節、さらには姿勢全体にまで悪影響を及ぼします。
今回は、昔から言われてきた「かかとを踏んではいけない理由」を科学的に解説し、足首を守るための正しい靴選びの3つのポイントをご紹介します。
成長期で大事なことは、「足首の安定」である理由
不安定さの代償
足首が不安定になると、歩行時や運動時に足回りに不必要な「ねじれ」や「負担」が増加します。
結果として、オスグッド(成長痛)やシンスプリント、扁平足などの足のトラブルを引き起こしやすくなります。
昔の教えの裏付け
「子どもの頃に、かかとを踏んで歩いてはいけないよ」とよく言われました。これは単なるマナーではなく、足首の骨格構造と関節を守るための知恵だったのです。
【解説】
靴のかかと部分(ヒールカウンター)は、足首をホールドし、横方向へのブレを防ぐ大切な役割があります。ここが潰れると、足首の関節がグラグラになり、負荷を分散できなくなります。
足首を守る!良い靴を見分ける「3つのチェックポイント」
靴の種類は非常に多いですが、成長期のお子さんの足首の安定を支える良い靴は、以下の3つの条件を満たしています。
チェックポイント 1. 【硬さ】足首の周りが硬いこと(ヒールカウンター)
理由
靴のかかと部分(ヒールカウンター)は、着地時の足首のブレを防ぎ、かかとの骨を垂直に保つための「支え」です。ここが柔らかすぎると、足首が倒れ込んでしまいます。
見分け方
靴のかかと部分を、指でギュッと強く挟んでみてください。簡単につまめるほど柔らかい靴は避けましょう。
チェックポイント 2. 【屈曲】足先だけが曲がること
理由
足の指の付け根(MP関節)以外で靴が曲がると、足本来の歩行時の曲がり方とズレが生じ、地面を蹴り出す力がうまく伝わりません。
見分け方
靴を手に持ち、つま先側と中央部分を曲げてみてください。曲がるのが指の付け根付近だけで、土踏まずなどの中央部分はしっかり硬いものが理想的です。
チェックポイント 3. 【ねじれ】ねじれにくいこと(剛性)
理由
運動中に足はねじれようとしますが、靴がそれを支えることで、過度なねじれによる怪我を防ぎます。特にスポーツシューズでは重要です。
見分け方
靴の両端(かかととつま先)を持って、雑巾を絞るようにねじってみてください。簡単にグニャッとねじれてしまう靴は、足首の安定性に貢献しにくいと言えます。
まとめ:今日からできる正しい靴の履き方
良質な靴を選んでも、履き方が間違っていると台無しです。
【実践】正しい履き方の手順
①靴に足を入れたら、かかとを「トントン」と地面に軽く打ち付けて、かかとの骨を靴のかかと部分にピタッと合わせる。
②足の甲のひも(またはマジックテープ)をつま先側から順番にしっかりと締める。
③特に足首に近い部分のひもは、ゆるまないようにしっかり締めることが重要です。
この3つのポイントと正しい履き方を実践するだけで、お子さんの足首にかかる負担は劇的に軽減し、より健康で安定した身体づくりに役立ちます。
ぜひ参考にしてみてください。
 
  
  
  
  

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