「扁平足」や「外脛骨障害」と診断されて、歩くたびに足が痛む…。
そんな悩みを抱えていませんか?
痛み止めを飲んだり、インソールを使ったりしても、根本的な解決には至らないと感じている方も多いかもしれません。
実は、これらの足のトラブルは、足そのものに原因があるのではなく、体の歪み、特に骨盤の歪みと深く関連している可能性があります。
今回は、その意外なつながりを紐解きながら、ご自身でできるセルフケアの方法もご紹介します。
なぜ扁平足・外脛骨障害は骨盤の歪みと関連するのか?
足のアーチは、歩行時の衝撃を吸収するクッションの役割を果たしています。しかし、骨盤が歪むと、そのクッション機能がうまく働かなくなってしまいます。
骨盤の歪みと重心の変化
座っている時間が長かったり、足を組む癖があったりすると、骨盤が前傾または後傾したり、左右にねじれたりします。
この歪みは、背骨を通して全身のバランスを崩し、足にかかる重心を不安定にさせます。
結果として、片方の足に過度な負担がかかり、足の内側のアーチがつぶれて扁平足になったり、アーチを支える重要な骨である舟状骨(しゅうじょうこつ)に付着する後脛骨筋(こうけいこつきん)が過剰に引っ張られ、外脛骨と呼ばれる余分な骨が形成されて炎症を起こしやすくなったりします。
足の指の機能不全
骨盤が歪むと、足の指も正常に使えなくなりがちです。
いわゆる「浮き指」のように、地面に指がしっかりと接地しない状態になると、足のアーチを保つ力が弱まります。
これは、扁平足をさらに悪化させ、外脛骨への負担を増大させる要因になります。
根本解決を目指すセルフケア
痛みのある部分を直接マッサージするだけでなく、骨盤や足全体のバランスを整えることが重要です。
1. 骨盤周りのストレッチ
骨盤の歪みを改善するために、硬くなりがちな股関節周りの筋肉を柔らかくしましょう。
股関節のストレッチ
床に座り、両足の裏を合わせて膝を開きます。背筋を伸ばし、体をゆっくり前に倒していきます。無理のない範囲で、股関節の付け根が伸びているのを感じましょう。
お尻のストレッチ
仰向けになり、片方の膝を胸に引き寄せます。さらにもう片方の足を、引き寄せた膝の外側に交差させるように倒します。お尻の筋肉が伸びているのを感じながら、ゆっくり呼吸を繰り返します。
2. 足の指の機能を高めるエクササイズ
足の指が使えるようになると、足のアーチが強化されます。
タオルギャザー
床にタオルを敷き、その上に足を乗せます。足の指を曲げて、タオルをたぐり寄せるように手前に引き寄せます。これを数回繰り返しましょう。
足指じゃんけん
足の指でグー(全部の指を曲げる)、パー(全部の指を広げる)、チョキ(親指を上、他の指を下)の動きをします。最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習することで徐々に動くようになります。
3. 立ち方・歩き方の見直し
正しい立ち方
足は肩幅に開き、重心は足の裏全体、特に親指の付け根、小指の付け根、かかとの3点に均等にかけるイメージで立ちます。お腹に軽く力を入れて、骨盤を安定させましょう。
正しい歩き方
かかとから着地し、足の裏全体で地面を捉え、最後に親指で地面を蹴り出すように歩きます。この時、足の指がしっかり使えるように意識してみましょう。
まとめ
扁平足や外脛骨障害は、足だけの問題ではなく、体全体のバランス、特に骨盤の歪みと密接に関わっています。
痛みを感じている方は、まずはご自身の姿勢や歩き方をチェックしてみてください。そして、今回ご紹介したストレッチやエクササイズを日々の生活に取り入れることで、根本的な原因にアプローチし、痛みのない快適な毎日を取り戻すことができるはずです。
もし痛みが強い場合や、セルフケアだけでは改善が見られない場合は、無理をせず専門家(整形外科医や理学療法士など)に相談することをおすすめします。
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