出産後、体重は元に戻ったのに、なんだか体型が変わってしまった…。
鏡を見ると「なんだかお尻が大きくなった?」「ぽっこりお腹が引っ込まない…」と感じていませんか?
さらに、抱っこや授乳のたびに腰が痛くなったり、肩や背中が凝ったりすることはありませんか?それはもしかしたら、産後の骨盤の開きや歪みが原因かもしれません。
この記事では、そんなあなたの悩みを解決するために、骨盤の歪みがなぜ起こるのか、そのままにしておくとどうなるのか、そして自宅で簡単にできるセルフケアを3つご紹介します。
なぜ産後の体は歪むの?その原因とは
妊娠中、あなたの体は赤ちゃんを育てるために大きな変化を経験します。まず、骨盤は赤ちゃんがスムーズに産道を通り抜けられるように、リラキシンというホルモンの働きでじん帯がゆるみ、広がります。
出産後、この骨盤は徐々に元の状態に戻ろうとしますが、育児による前かがみの姿勢や、片方の腕だけで赤ちゃんを抱っこするなどの動作が、骨盤を正しい位置に戻りにくくさせ、歪みの原因になってしまうのです。
この骨盤の歪みが、以下のような体の不調につながります。
- 腰痛や肩こり
骨盤が歪むと、それを支えるために腰や背中の筋肉に過度な負担がかかります。 - 下半身太り・お腹のぽっこり
骨盤の歪みは、内臓が下がりやすくなり、代謝が悪くなることで、下半身に脂肪がつきやすくなります。 - 冷えやむくみ
血流やリンパの流れが悪くなり、体の冷えやむくみを引き起こしやすくなります。
そのままにしておくとどうなる?
「このくらい大丈夫かな」と歪んだままの状態で放置してしまうと、以下のような悪循環に陥る可能性があります。
- 慢性的な不調
腰痛や肩こりが慢性化し、日常生活にも影響が出やすくなります。 - 体型の定着
歪んだ状態が長く続くと、骨盤周りの筋肉や脂肪がその形で定着してしまい、元の体型に戻すのがより困難になります。 - 尿漏れのリスク
骨盤底筋群が緩んだままになることで、くしゃみや咳をした時に尿漏れを引き起こす可能性が高まります。
産後ママのための骨盤ケア3選
ここからは、ご自宅で簡単にできる、骨盤の歪みをケアする3つの方法をご紹介します。どれも無理のない範囲で、毎日少しずつ続けてみてください。
1. 骨盤周りのストレッチ
骨盤周りの筋肉を柔らかくすることで、歪みを改善しやすくなります。
【股関節のストレッチ】
- 床に座り、足の裏を合わせて両膝を外側に開きます。
- 両手で足先を持ち、背筋を伸ばしたままゆっくりと上体を前に倒します。
- 気持ちいいと感じる場所で30秒キープしましょう。
2. 骨盤底筋を鍛える体操
骨盤底筋を鍛えることで、骨盤を正しい位置に安定させ、尿漏れの予防にもつながります。
【ドローイン(腹式呼吸)】
- 仰向けになり、膝を立てます。
- お腹に手を当て、ゆっくりと息を吐きながらお腹をへこませます。
- この時、肛門と膣をキュッと締めるように意識しましょう。
- 息を吸いながらお腹を元の状態に戻します。これを10回繰り返します。
3. 姿勢の見直し
日々のちょっとした意識で、骨盤への負担を減らすことができます。
【立つ・座る時の姿勢】
- 立つときは、片足に重心をかけず、両足に均等に体重を乗せましょう。
- 座るときは、椅子に深く腰かけ、背筋を伸ばし、猫背にならないように意識します。
- 授乳中や抱っこ中も、クッションなどを活用して、体の負担を減らす工夫をしましょう。
さいごに
産後の体は、あなたが想像している以上に、とてもデリケートな状態です。無理なダイエットや激しい運動は、かえって体を傷つけてしまうこともあります。
まずは、今回ご紹介したような簡単なセルフケアから始めて、ご自身の体とゆっくり向き合ってあげてくださいね。少しずつでもケアを続けることで、体は必ず応えてくれます。
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