身体の不調や心の病を抱えているとき、私たちはつい目に見える原因や、具体的な治療法ばかりに目を向けがちです。しかし、治癒への道のりにおいて、心理的な働きを決して軽んじてはいけません。
「病は気から」という言葉があるように、私たちの心は体の健康と密接に結びついています。心が乱れれば体調に影響し、逆に体が弱れば心も沈みがちになります。
この負のスパイラルを断ち切り、治癒に向かうためには、心の力を味方につけることが不可欠なのです。
なぜ心理的な働きが重要なのか?
私たちは、不安やストレスを感じると、無意識のうちに交感神経が優位になります。これにより心拍数が上がったり、血圧が上昇したり、免疫機能が低下したりと、体の治癒力が妨げられてしまうのです。
さらに、慢性的なストレスは、コルチゾールというホルモンを過剰に分泌させ、炎症を引き起こしたり、細胞の修復を遅らせたりすることがわかっています。つまり、心理的なストレスは、私たちの体を「治りにくい状態」にしているのです。
治癒を妨げる心理的要因と、その対策
1. 完璧主義と自己否定
「もっと頑張らなければ」「こんな自分ではダメだ」という完璧主義や自己否定は、常に自分を追い込み、ストレスを増大させます。
【対策】
2. 未来への過剰な不安
「このまま治らなかったらどうしよう」「また同じ病気になるかもしれない」といった、まだ起こっていない未来への不安は、心のエネルギーを消耗させ、治癒への意欲を削いでしまいます。
【対策】
3. 孤独感と孤立
病気になると、周囲に迷惑をかけたくないという思いから、一人で抱え込んでしまいがちです。しかし、孤独感はストレスを増大させ、免疫力を低下させることがわかっています。
【対策】
治癒力を高める「心の処方箋」
私たちの心には、本来、治癒に向かう力「自己治癒力」が備わっています。その力を引き出すために、ぜひ以下のことを試してみてください。
治癒への道は、決して平坦ではありません。しかし、目に見えない心の力を信じ、大切にすることで、私たちは必ず前へと進んでいけます。
あなたは一人ではありません。今できることから少しずつ、自分の心と体に向き合っていきましょう。
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