病院へ行くと、レントゲンを撮って「骨と骨の間が狭くなっていますね。」と言われることがあると思いますが、腰痛で悩んでいる方の多くに「腰椎椎間板ヘルニア」という病名があります。
体が硬いからであったり、腰の凝りが酷いからであったりと言われる事がありますが、椎間板ヘルニアの根本的な原因は姿勢不良です。
こちらのページでは、ヘルニアになる原理、原因をご紹介しています。
腰椎椎間板ヘルニアとは?
椎間板は線維輪と髄核でできていて、背骨をつなぎ、クッションの役目をしています。その一部が出てきて神経を圧迫して症状が出ます。椎間板が加齢などにより変性し断裂して起こります。
下肢伸展挙上試験(膝を伸ばしたまま下肢を挙上し坐骨神経痛の出現を見る)や下肢の感覚が鈍いかどうか、足の力が弱くなっていないか等で診断します。
日本整形外科学会より引用
椎間板ヘルニアになる主な原因
- 悪い姿勢での動作や作業。(猫背や前かがみ)
- 座り時間が長い。(車の運転や事務)
- 喫煙
喫煙について
煙草に含まれる「ニコチン」は、毛細血管を収縮させてしまいます。その為、椎間板に栄養が行きわたらず、変性してしまいます。
日本整形外科学会より引用
椎間板ヘルニアの原因は?
上記しましたが、喫煙を除き、椎間板ヘルニアになる原因のほとんどが、姿勢不良です。
例えば、座る事が多い仕事もそうですし、中腰で作業をする事が多い職業もそうですね。これらは、腰痛を引き起こしやすく、ヘルニアになりやすいです。
筋肉が硬い、筋肉が弱いなど原因は様々と感じますが、この姿勢不良とヘルニアで共通しているのは一つなんですね。
その共通しているというのは、腰が曲がっているという事です。
腰が曲がっていると言っても、イメージが湧きにくいと思いますので、もう少し深く説明をしていきますね。
背骨のS字カーブ
姿勢の良し悪しは、背骨のS字カーブを見ていきます。
首と腰は、前にカーブしてるので前弯(ぜんわん)。背中は、後ろにカーブしているので後湾(こうわん)とそれぞれ言います。
筋力が落ちていくと重力に耐えきらず、このS字カーブが強くなる。そうすると、猫背や反り腰となるんですね。
ここから、人それぞれの癖やバランスの悪さから左右に崩れてくる。これが体の歪みというわけです。
ヘルニアになる姿勢の悪さは、ほとんどがスウェイバック姿勢
悪い姿勢での動作や作業(猫背や前かがみ)
座り時間が長い(車の運転や事務)
これらに共通しているのは、骨盤が後傾してしまい、本来のS字カーブではなく、C字を描くような姿勢になっているという事です。
座っている時も、同じようにS字カーブが崩れて、C字のようになっています。
スウェイバック姿勢とヘルニアについて
例えば、あんこの入ったお饅頭を想像してみましょう。
お饅頭の前を押しつぶすと、後ろからあんこが出てくる事がイメージできると思いますが、ヘルニアも、その原理と一緒です。
スウェイバック姿勢で、前側が押しつぶされるので、椎間板が後ろにはみ出てしまい、ヘルニアになって神経を圧迫するから、痛みが出てくるというわけです。
こちらがイメージ動画です。
椎間板ヘルニアの時に行ってはいけない事とは?
普段から、腰を前に曲げる姿勢が多いので、姿勢には気を付けた方が良いです。
姿勢というと、座っている時や立っている時はもちろんですが、運動をするフォームも関係します。ストレッチが良いとは言われていますが【腰を前に曲げる】と逆効果になるかもしれませんよね。
何故なら、ヘルニアを押し出してしまう原因になるからです。
なので、腰椎椎間板ヘルニアの時には、体を前に曲げるストレッチ方法は止めておきましょう。
まとめ
なぜ姿勢とヘルニアが関係するのかを書きましたが、お分かりいただけたでしょうか?
ヘルニアは、筋肉の硬さや筋力低下も関係しますが、姿勢を整える前にストレッチや筋力トレーニングをすると逆効果になる可能性があります。
筋肉はあくまでも補助的な箇所で、ヘルニアになっている根本は骨盤と背骨です。
まずは、姿勢改善から行う方が効率的ではないでしょうか?
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