滑って尻もちをつき、首に違和感を感じているとのこと、大変お辛い状況だと思います。
もしかしたら「むち打ち」のような症状かもしれません。
むち打ちと聞くと交通事故を連想しがちですが、日常生活での転倒でも発生することがあります。このブログ記事では、転倒によるむち打ちの可能性と、その対処法について詳しく解説します。
むち打ちとは?なぜ転倒でも起こるの?
むち打ち(正式名称:外傷性頚部症候群)は、交通事故などで首に強い衝撃が加わり、頭が鞭のようにしなることで、首や肩の筋肉、靭帯、神経などが損傷を受ける状態を指します。
転倒の場合でも、尻もちをついた際に身体が急停止し、頭部が慣性で前後に大きく揺さぶられることで、首に同様の力が加わり、むち打ちの症状を引き起こすことがあります。
むち打ちの主な症状
- 首や肩の痛み・こり
時間が経つにつれて悪化することがあります。 - 頭痛
後頭部から側頭部にかけての痛みが多いです。 - めまい・吐き気
平衡感覚を司る神経に影響が出ている可能性があります。 - 手足のしびれ
神経の圧迫や損傷が考えられます。 - 倦怠感・不眠
自律神経の乱れからくることもあります。
これらの症状は、事故直後には現れず、数時間から数日経ってから出てくることも少なくありません。
尻もちからのむち打ち、どうすれば良い?
まずは医療機関を受診しましょう
「大丈夫だろう」と自己判断せず、整形外科を受診することが最も重要です。医師による診察と検査(レントゲン、MRIなど)を受けることで、骨折や神経損傷の有無を確認し、適切な診断と治療を受けることができます。
症状が軽度でも、放置すると慢性化したり、後遺症に繋がる可能性もあります。早期の受診が早期回復への近道です。
患部を冷やす(急性期)
転倒直後で痛みや腫れがある場合は、患部をアイシング(冷やす)することをおすすめします。
ビニール袋に氷と少量の水を入れて、タオルで包んだものを15分程度当ててください。これを1日に数回繰り返すことで、炎症を抑え、痛みを和らげる効果が期待できます。
無理な安静は避ける(医師の指示に従い)
昔はむち打ちには絶対安静が良いとされていましたが、最近では痛みが許す範囲で日常生活を送ることが推奨されています。
ただし、これは医師の指示に従うことが前提です。無理な動きは避け、首に負担をかけないように注意しましょう。
適切な姿勢を保つ
首に負担がかからないよう、普段から正しい姿勢を意識しましょう。
スマートフォンを見るときも、顔を下に向けるのではなく、目線の高さに持ち上げるなど工夫が必要です。寝るときは、首のカーブに合った枕を選ぶと良いでしょう。
温める(慢性期・痛みが落ち着いてから)
痛みが落ち着いてきたら、患部を温めることで血行を促進し、筋肉の回復を促します。蒸しタオルや温湿布、入浴などが効果的です。
ただし、急性期に温めると炎症が悪化する可能性があるので、必ず医師の指示に従うか、痛みが治まってからにしてください。
専門家による施術も検討
医師の診断のもと、物理療法(電気治療、牽引など)や理学療法(ストレッチ、運動療法)を受けることも有効です。
また、整骨院や鍼灸院なども選択肢になりますが、必ず医療機関を受診し、医師の診断を受けてから検討するようにしましょう。
最後に
転倒によるむち打ち症状は、見た目には分かりにくいですが、放置するとQOL(生活の質)を大きく低下させる可能性があります。もし今、首の痛みや違和感があるなら、ためらわずに医療機関を受診してください。
ご自身の体を労わり、焦らず、しかし着実に回復を目指していきましょう。何か不安なことがあれば、いつでも専門家に相談してくださいね。
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