前回は、低気圧不調を和らげる!自律神経を整えるセルフケアについて、ご紹介しました。
前回の記事がこちら▼
今回は、低気圧に負けない心と体の土台を作るために、自律神経を整える上で特に重要な栄養素と、それを多く含む食材、そして食事のポイントについて解説します。
自律神経のバランスや、心の安定に関わる神経伝達物質(セロトニンなど)は、日々の食事から摂取する栄養素によって作られています。
1. 精神を安定させる「幸せホルモン」の材料を摂る
自律神経の乱れを改善し、リラックス効果をもたらす神経伝達物質「セロトニン」の生成に必要な栄養素を意識して摂りましょう。
| 栄養素 | 働き | 多く含む食材 |
| トリプトファン | セロトニンの原料となる必須アミノ酸。 | 乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)、大豆製品(納豆、豆腐)、魚(マグロ、カツオ)、バナナ、ナッツ類 |
| ビタミンB6 | トリプトファンをセロトニンに変換するのに必須。 | 魚(マグロ、サケ)、肉(鶏むね肉)、バナナ、にんにく、玄米 |
| 炭水化物 | トリプトファンを脳に運びやすくするために必要。 | 玄米、オートミール、全粒粉パン、さつまいも |
💡ポイント: セロトニンを効率よく作るには、これらの栄養素を一度に組み合わせて摂ることが理想的です。(例:バナナとヨーグルト、納豆ご飯など)
2. 神経の興奮を鎮めるミネラルとアミノ酸
乱れた自律神経のバランスを調整し、リラックス効果を高める栄養素です。
| 栄養素 | 働き | 多く含む食材 |
| マグネシウム | 神経の興奮を鎮め、筋肉の緊張を和らげる。 | 海藻類(わかめ、ひじき)、ナッツ類(アーモンド、くるみ)、大豆製品、緑黄色野菜 |
| GABA (ギャバ) | 神経の高ぶりを抑え、リラックス効果をもたらす。 | 発芽玄米、トマト、なす、漬物、キムチなどの発酵食品 |
| オメガ3脂肪酸 | 脳の働きを整え、ストレス軽減や炎症抑制に役立つ。 | 青魚(サバ、イワシ、マグロ)、亜麻仁油、えごま油 |
🍴 低気圧対策のための食習慣のコツ
栄養素を摂るだけでなく、食べ方や食習慣を見直すことも自律神経を整える上で非常に大切です。
- 体を温める食材を選ぶ:
- 低気圧で血行が悪くなりやすい時期は、人参や大根などの根菜類や、体を温める効果のある**タンパク質(肉・魚)**を意識して摂取しましょう。
- 冷たい飲み物や食べ物は、体を冷やして血流を滞らせ、自律神経に負担をかけるため控えめにしましょう。
- 腸内環境を整える(脳腸相関):
- 脳と腸は互いに影響し合っています(脳腸相関)。腸の調子を良くすることで、自律神経の安定にもつながります。
- 発酵食品(ヨーグルト、納豆、味噌、漬物など)や食物繊維(野菜、きのこ、海藻)を積極的に摂りましょう。
- 規則正しく、バランス良く:
- 食事の時間はできるだけ一定にし、**「主食・主菜・副菜」**を揃えたバランスの良い食事を心がけることが、生活リズムと自律神経の安定の基本です。
- 朝食は交感神経への切り替えスイッチとなるため、少量でも必ず摂るようにしましょう。
これらの食事のポイントを取り入れ、内耳のマッサージや生活習慣の改善と組み合わせることで、低気圧による不調を軽減できるはずです。



コメント