「ビジネスマナーって難しそう…」「いざという時に、どうすればいいか分からない…」
就職活動や働き始める際に、そんな不安を感じる方は少なくありません。しかし、ビジネスマナーは単なる形式ではありません。それは、相手への敬意や思いやりを形にする大切なコミュニケーションツールです。
ここでは、社会人として身につけておきたい基本的なビジネスマナーを、具体的な場面ごとに分かりやすく解説します。
1. 電話応対:会社の顔としてスムーズに対応する
電話は、会社の第一印象を左右する大切なツールです。
- 3コール以内に取る
相手を待たせないのが基本です。「もしもし」ではなく、「はい、〇〇(会社名)でございます」と会社名を名乗り、ハキハキと応対しましょう。
- メモを準備する
重要な用件を聞き逃さないために、電話のそばにメモとペンを置いておきましょう。相手の会社名、名前、用件、連絡先などを正確にメモします。
- 取り次ぎは丁寧に
担当者が不在の場合は、「申し訳ございませんが、ただいま席を外しております。戻り次第、こちらからお電話させましょうか?」と、相手に配慮した言葉を添えましょう。
2. 来客応対:気持ちの良いおもてなしを
お客様が来社された際の対応は、会社のホスピタリティを示します。
- 笑顔で明るく
会社の受付や、お客様をお迎えする際は、まずは明るい笑顔で「いらっしゃいませ」と声をかけましょう。
- 席へのご案内
「どうぞ、こちらにおかけになってお待ちください」と一言添え、丁寧に席を勧めます。荷物が多いようでしたら「お荷物お預かりしましょうか?」と声をかける配慮も大切です。
- お茶出しの基本
お茶を出す際は、湯呑みの絵柄(会社ロゴなど)がお客様の正面を向くように置きます。また、テーブルの下座(出入り口に近い方)から出すのが基本です。
3. 名刺交換:第一印象を良くする大切な儀式
名刺交換は、相手との関係を築く第一歩です。
- 名刺は先に渡す
基本的に、訪問した側(下座)から名刺を差し出すのがマナーです。「〇〇(会社名)の〇〇と申します」と名乗り、相手の目の高さより下で両手で渡します。
- 受け取り方も丁寧に
相手の名刺は、両手で受け取ります。「頂戴いたします」と言葉を添え、すぐにしまわずにテーブルの上(座った位置から見て左上)に置いておきましょう。
- 名刺は持ち歩く
いつ、どこで名刺交換の機会があるか分からないので、名刺入れを常に携帯しておくと安心です。
4. 敬語の使い方:相手への敬意を示す言葉遣い
敬語は、相手に敬意を示し、円滑な人間関係を築くための大切なツールです。
- 尊敬語・謙譲語・丁寧語
- 尊敬語
相手(目上の方)を立てる言葉。「言う」→「おっしゃる」、「見る」→「ご覧になる」
- 謙譲語
自分がへりくだることで相手を立てる言葉。「行く」→「参る」、「聞く」→「伺う」
- 丁寧語
丁寧な言葉遣い。「~です」「~ます」
- 間違いやすい敬語に注意
- 「~のほう」は不要な場合が多いです。「お茶のほうはいかがですか?」ではなく、「お茶はいかがですか?」で十分です。
- 「~させていただきます」は、相手の許可を得て行う場合に使います。「資料を送らせていただきます」は、相手が「送ってほしい」と許可した場合に使い、「資料をお送りします」のほうが適切な場合が多いです。
さいごに
ビジネスマナーは、一度にすべてを完璧にこなそうとしなくても大丈夫です。まずは、できることから一つずつ実践してみましょう。
就労移行支援事業所では、これらのビジネスマナーをロールプレイング形式で練習する機会も設けています。
実践を通して自信をつけ、就職後の円滑な人間関係を築けるよう、一緒に頑張りましょう!
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