腰痛、もしかしてストレッチ不足が原因? 固まった体をほぐして楽になる!
デスクワークで座りっぱなし、あるいは立ち仕事で同じ姿勢が続く…そんな現代の生活習慣は、知らず知らずのうちに私たちの体を硬くし、腰痛を引き起こす大きな原因となっています。
「腰が重い」「朝起きると腰が痛い」と感じるなら、もしかしたらストレッチ不足かもしれません。
今回は、ストレッチ不足がなぜ腰痛に繋がるのか、そして自宅で簡単にできる腰痛改善ストレッチをご紹介します。
なぜストレッチ不足が腰痛に繋がるのか?
私たちの体は、様々な筋肉が連携して動いています。特に、腰を支える「体幹」の筋肉や、腰と密接に関わる「股関節」や「お尻」「太もも」の筋肉が硬くなると、以下のような問題が起こりやすくなります。
腰への負担が増える
股関節やお尻の筋肉が硬いと、前かがみになったり、物を持ち上げたりする際に、本来股関節が担うべき動きを腰が無理に代償しようとします。これにより、腰の筋肉や関節に過剰な負担がかかり、痛みが生じやすくなります。
姿勢の悪化
背中や太ももの裏の筋肉が硬くなると、猫背になったり、骨盤が後傾したりと、姿勢が崩れやすくなります。悪い姿勢は腰への負担を増大させ、慢性的な腰痛に繋がります。
血行不良
筋肉が硬くなると、その内部を通る血管が圧迫され、血行が悪くなります。血行不良は、疲労物質の蓄積や酸素・栄養の供給不足を引き起こし、筋肉の痛みやだるさの原因となります。
自宅で簡単! 腰痛改善ストレッチ
ここでは、腰痛の改善に効果的な、股関節、お尻、太もも、そして背中の筋肉をターゲットにしたストレッチをご紹介します。痛みのない範囲で、ゆっくりと呼吸をしながら行いましょう。
【ポイント】
- 反動をつけず、ゆっくりと伸ばす。
- 「気持ちいい」と感じる程度で止める。
- 各ストレッチを20~30秒キープし、2~3セット行う。
- 呼吸を止めず、リラックスして行う。
股関節のストレッチ(腸腰筋ストレッチ)
デスクワークなどで座っている時間が長いと、股関節の付け根にある腸腰筋が縮んで硬くなりやすいです。この筋肉が硬いと、腰が反りやすくなり、腰痛の原因になります。
- 片膝立ちになり、前足は膝が90度になるように立て、後ろ足は膝を床につけます。
- 骨盤を正面に向けたまま、ゆっくりと体を前に移動させ、後ろ足の股関節の付け根が伸びるのを感じます。
- 腰が反らないように、お腹を軽く引き締める意識で行いましょう。
お尻のストレッチ(梨状筋ストレッチ)
お尻の奥にある梨状筋が硬くなると、その下を通る坐骨神経を圧迫し、腰から足にかけての痛み(坐骨神経痛)を引き起こすことがあります。
- 仰向けに寝て、片方の膝を立てます。
- もう片方の足首を立てた膝の上に乗せ、数字の「4」の字を作ります。
- 立てた膝を両手で抱え込むように胸に引き寄せ、お尻の奥が伸びるのを感じます。
太ももの裏のストレッチ(ハムストリングスストレッチ)
太ももの裏の筋肉(ハムストリングス)が硬いと、前かがみになったり、座っている時に骨盤が後傾しやすくなり、腰に負担がかかります。
- 仰向けに寝て、片方の膝を立てます。
- もう片方の足を天井に向かって伸ばし、膝の裏を両手で抱えます。
- ゆっくりと足を胸に引き寄せ、太ももの裏が伸びるのを感じます。膝は軽く曲がっていてもOKです。
背中と腰のひねりストレッチ
背中や腰周りの筋肉の柔軟性を高め、血行を促進します。
- 仰向けに寝て、両膝を立てます。
- 両腕を横に広げ、手のひらを床につけます。
- 息を吐きながら、両膝をゆっくりと片側に倒していきます。(顔は膝と反対側に向けると、より背中が伸びるのを感じられます。)
腰が浮きすぎないように注意し、気持ちいいところでキープします。反対側も同様に行います。
日常生活で意識したいポイント
ストレッチと合わせて、日常生活で以下の点も意識してみましょう。
座る時間を減らす・・・30分~1時間に一度は立ち上がって体を動かす、軽くストレッチをするなど、座りっぱなしを避けましょう。
正しい姿勢を意識する・・・座る時も立つ時も、背筋を伸ばし、お腹を軽く引き締める意識を持つことで、腰への負担を減らせます。
適度な運動・・・ウォーキングや軽い筋力トレーニングなど、全身の血行を促進し、筋肉を強化する運動を習慣にしましょう。特に、腹筋や背筋といった体幹の筋肉を鍛えることは、腰痛予防に非常に効果的です。
体を冷やさない・・・特に腰周りを冷やすと筋肉が硬くなりやすいので、夏場でも冷房対策などで体を冷やさないように気をつけましょう。
まとめ
腰痛は、日々の生活習慣が大きく影響しています。
特にストレッチ不足による筋肉の硬さは、腰痛の大きな原因となることがあります。ご紹介したストレッチを毎日の習慣に取り入れ、硬くなった体をゆっくりとほぐしてあげましょう。
ただし、痛みが強い場合や、しびれがある場合、ストレッチで痛みが悪化する場合は、無理をせず、必ず整形外科を受診してください。適切な診断と治療を受けることが、腰痛改善への一番の近道です。
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