年齢を重ねるにつれて背中が丸くなる、いわゆる「猫背」に悩む方は少なくありません。これは、筋力の低下と骨盤の歪みが深く関係しています。
猫背は、背骨が正しいS字カーブを保てなくなり、胸椎(背中の骨)が後方に丸まってしまう状態を指します。
この原因には、以下の2つが大きく関わっています。
- 体幹の筋力低下:姿勢を支えるために必要な腹筋や背筋が弱まると、重力に逆らって体を起こしておくことが難しくなり、背中が丸まりやすくなります。
- 骨盤の歪み:骨盤が後方に傾くと、その上に乗っている背骨も連動して丸くなり、猫背を助長します。
長時間のデスクワークやスマートフォンの使いすぎで、正しい姿勢を保つ筋肉が衰え、さらに姿勢の悪さから骨盤が歪むという悪循環に陥っていることが多いです。
年齢を重ねるとともに、これらの筋肉は自然と衰えていきますが、意識的に鍛えたり、正しい姿勢を心がけることで、猫背の進行を食い止め、改善することができます。
猫背を放置するとどうなる?
猫背を放置すると、見た目の問題だけでなく、様々な体の不調を引き起こす可能性があります。
- 肩こり、首こり:頭が前に出ることで、首や肩の筋肉に過度な負担がかかり、慢性的なこりの原因になります。
- 呼吸が浅くなる:背中が丸まると肺が圧迫され、深い呼吸がしにくくなります。これにより、体内の酸素量が減り、疲れやすさを感じることがあります。
- 内臓への負担:内臓が正しい位置からずれることで、消化不良や便秘などの不調に繋がることがあります。
- 腰痛の悪化:猫背によって体の重心がずれるため、腰に余分な負担がかかり、腰痛が悪化することがあります。
今すぐできる!猫背を改善する対策3選
猫背を改善するためには、衰えた筋肉を鍛えることと、正しい姿勢を意識することが重要です。
1. 背中の筋肉を鍛えるトレーニング
「タオルを使った背筋エクササイズ」
- タオルを両端で持ち、肩幅より少し広めに開いて背中の後ろに回します。
- 息を吐きながら、タオルを斜め下方向にゆっくりと引っ張ります。
- この時、肩甲骨を中央に寄せるように意識し、3秒キープします。
- 息を吸いながらゆっくり元の位置に戻します。これを10回繰り返しましょう。
2. 正しい姿勢を意識する
座る時や立つ時に、以下のポイントを意識してみましょう。
- 座る時:深く腰掛け、骨盤を立てるように意識します。
- 立つ時:壁に背中をつけ、後頭部、肩甲骨、お尻、かかとが壁につくように立ち、その姿勢をキープします。
3. 骨盤周りのストレッチ
前述のブログ記事にもあったように、骨盤の歪みは猫背の原因になります。骨盤周りの筋肉を柔らかくすることで、背骨への負担を減らすことができます。
【骨盤を立てるストレッチ】
- 床に座り、ひざを立てて両手でひざを抱えます。
- 骨盤を前に倒し、背筋を伸ばします。この時、おへそを前に突き出すように意識します。
- 骨盤を後ろに倒し、背中を丸めます。
この動作をゆっくりと数回繰り返すことで、骨盤周りの筋肉がほぐれます。
まとめ
猫背は、見た目だけでなく、全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。日々の生活の中で、正しい姿勢を意識し、ご紹介した簡単なエクササイズやストレッチを続けることで、猫背の改善が期待できます。
健康的で美しい姿勢を取り戻し、イキイキとした毎日を送りましょう。
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