出産後、「くしゃみをすると尿漏れしそうで怖い」「お腹の力が入らなくて骨盤がグラつく感じがする」といった経験はありませんか?
これらの悩みは、出産によって引き起こされる骨盤の歪みと深く関連しています。
なぜ、くしゃみが骨盤の歪みと関係するの?
くしゃみをするとき、私たちは反射的にお腹に力を入れます。この時、腹筋や骨盤底筋群という骨盤の底にある筋肉が連動して働き、内臓や子宮を支えています。
しかし、出産時にはホルモンの影響で骨盤周りの靭帯が緩み、赤ちゃんが通りやすいように骨盤が開きます。また、分娩時には骨盤底筋群に大きな負担がかかるため、この筋肉が一時的に弱まってしまいます。
出産で緩んだ骨盤底筋群がうまく働かないと、くしゃみをした際に腹圧を支えきれず、尿漏れや骨盤の不安定感につながってしまうのです。
この状態を放置すると、骨盤の歪みが定着し、腰痛や肩こり、冷え、むくみといった様々な体の不調を引き起こす可能性があります。
産後のくしゃみ対策!今日からできるセルフケア
くしゃみをするのが怖くなくなるために、ご自宅でできる簡単なセルフケアをご紹介します。大切なのは、骨盤周りの筋肉を少しずつ元の状態に戻していくことです。
1. 骨盤底筋トレーニング
骨盤底筋群は、意識して動かすことで鍛えることができます。
- 仰向けに寝て、膝を立てる。
- 息を吐きながら、お尻の穴を締めるように骨盤底筋に力を入れる。(おしっこを我慢するような感覚です。)
- 5〜10秒キープして、ゆっくりと力を抜く。
これを1セットとし、無理のない範囲で1日数回繰り返してみましょう。
2. 骨盤周りのストレッチ
骨盤周りの筋肉をほぐすことで、骨盤の歪みを整えやすくします。
- あぐらをかいて座る。
- 背筋を伸ばし、上半身をゆっくりと左右に倒す。
- 前屈して、股関節周りを伸ばす。
くしゃみをする時のちょっとしたコツ
- くしゃみが出そうになったら、少し前かがみになり、軽く膝を曲げる。
- この体勢をとることで、腹圧が分散され、骨盤底筋への負担を軽減できます。
悩んでいるのはあなただけではありません
出産後の体の変化は、誰もが通る道です。くしゃみが怖い、体がグラグラする、そんな風に感じていても、決して一人で悩まないでください。
適切なセルフケアと、必要であれば専門家のサポートを受けることで、体は少しずつ回復していきます。産後のケアをすることで、くしゃみを気にすることなく、お子さんとの毎日を心から楽しめるようになります。
まずは、今日からできることから少しずつ始めてみませんか?そして、自分の体の変化を優しく見守ってあげてください。