出産、本当にお疲れ様でした。新しい命を迎え、喜びでいっぱいの一方で、鏡に映るご自身の姿に「あれ?」と戸惑っている方もいるのではないでしょうか。
「お尻が大きくなった…」
「履いていたジーンズが入らない…」
「なんだか姿勢が悪くなった気がする…」
これらはすべて、産後の体の変化、特に骨盤の歪みと深く関係しています。でも安心してください。そのお悩み、しっかり解決できます。
なぜ産後に体型が変わってしまうの?
産後の体型の変化は、単に体重が増えたことだけが原因ではありません。妊娠中から出産にかけて、女性の体は赤ちゃんを育み、産み出すために大きく変化します。
1. リラキシンの影響
妊娠中、リラキシンというホルモンが分泌されます。このホルモンは、出産時に赤ちゃんが通りやすいように骨盤の関節やじん帯を緩める役割を果たします。その結果、骨盤が不安定な状態になり、日常生活での体の使い方や姿勢によって歪みやすくなります。
2. 姿勢の変化
妊娠後期は、大きなお腹を支えるために、反り腰になったり、猫背になったりしがちです。この悪い姿勢がクセになってしまうと、出産後も骨盤や背骨の歪みにつながり、お腹まわりやお尻に脂肪がつきやすくなる原因になります。
3. 筋力の低下
妊娠中は腹筋やインナーマッスルが引き伸ばされ、筋力が低下します。これらは骨盤を支える上で重要な筋肉です。筋力が足りないと骨盤を正しい位置でキープできず、さらに歪みやすくなってしまいます。
産後すぐからできるセルフケア
産後の骨盤ケアは、無理のない範囲で、早めに始めることが大切です。ここでは、ご自宅で簡単にできるケアをご紹介します。
1. 骨盤ベルトや骨盤ショーツの活用
産後すぐは、骨盤が緩んでグラグラしている状態です。骨盤ベルトや骨盤ショーツを使って、骨盤を安定させてあげましょう。正しい位置で巻くことで、骨盤の歪みを防ぎ、体型戻りをサポートしてくれます。
2. 優しいストレッチ
産後1ヶ月検診で問題がなければ、少しずつ体を動かしていきましょう。
股関節のストレッチ
あぐらをかくように座り、両足の裏を合わせて、ひざをゆっくり床に近づけます。股関節の柔軟性を高めることで、骨盤まわりの血行がよくなります。
骨盤底筋のエクササイズ
尿を我慢するようなイメージで、肛門や膣をキュッと締め、数秒キープしてから緩めます。これを繰り返すことで、緩んだ骨盤底筋を鍛え、骨盤の安定につながります。
3. 正しい姿勢を意識する
授乳中や抱っこ中など、日常のふとした瞬間に姿勢を意識するだけでも効果があります。
座るとき
イスの奥まで深く座り、骨盤を立てて座ることを意識しましょう。
立つとき
お腹を引き締め、背筋を伸ばし、耳・肩・骨盤・くるぶしが一直線になるようなイメージで立ちます。
専門家への相談も選択肢の一つ
セルフケアも大切ですが、「自分だけではどうにもならない」「どうやってケアすればいいか分からない」と感じる場合は、骨盤矯正を専門とする整体院や整骨院に相談するのもおすすめです。専門家に見てもらうことで、ご自身の体の状態に合わせた的確なアドバイスや施術を受けられます。
産後の体型変化は、誰もが通る道です。一人で悩まず、できることから少しずつ始めてみましょう。ご自身の体を労りながら、焦らず、ゆっくりと向き合っていくことが、健やかな体を取り戻す一番の近道です。
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