変形膝関節症とは?
原因は関節軟骨の老化によることが多く、肥満や素因(遺伝子)も関与しています。また骨折、靱帯や半月板損傷などの外傷、化膿性関節炎などの感染の後遺症として発症することがあります。
加齢によるものでは、関節軟骨が年齢とともに弾力性を失い、つかい過ぎによりすり減り、関節が変形します。
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/knee_osteoarthritis.html
膝が変形してくると、ピンと伸ばせなくなります。
膝関節が変形しているのかを見る時に、参考にするのが【しっかり伸ばせるのか?】です。
①変形する前
②変形すると
このように、変形が始まると膝関節がピンと伸ばせなくなります。
膝関節症では、大腿四頭筋(太ももの筋肉)を鍛えましょうと言われていますが、その前にしておきたい事がこちら。
- 膝を伸ばせるように柔軟性を高める。
- 大腿四頭筋の柔軟性を高める。
この2点です。
膝が曲がっていると軟骨のすり減りが早い。
以前、タイの解剖実習に行った時の事ですが、その時に股関節の専門医師の方に教えて戴いた事があります。
【膝関節が約10度だけ曲がった状態で歩くと、1番軟骨がすり減る。】という事です。
それまでは、膝を曲げるように柔軟性を高める事を主にしていました。
解剖実習以降は、しっかり伸ばせるのか?という所にも目を向けるようになり、膝の痛みが軽減する事も多くなってきました。
膝の痛みは軟骨のすり減りでない場合も多い。
膝関節の痛みを和らげるなら、見ていく箇所が複数あります。
- 膝蓋骨(お皿)がしっかり動くのか?
- 膝蓋下脂肪体の炎症はないか?
- 骨棘がないか?
- 半月板の影響はないか?
- 曲げ伸ばしが機能的に問題がないか?
という点です。
痛みに波がある(痛くない時もある。)場合やまっすぐ伸ばせる場合は、軟骨のすり減りが痛みの原因ではない事が多いです。
上記の点を確認して、問題なさそうなら、筋肉や筋膜の硬くなっている所にアプローチをしていきます。
姿勢や歩き方が大事です。
10度曲がったまま歩くと、軟骨のすり減りが早いと言いましたが、これが歩行や姿勢が大事だと言われる所以です。
この痛みも、いつかは引くだろうと思っていても、歩き方や姿勢を変えない限り変形は進行しています。
その為、早めの治療が必要です。
変形度合いが酷い場合や安静時でも痛みが引かない場合は、病院への受診が必要です。
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