整骨院で施術をしていると、「湿布って、冷湿布と温湿布ってどっちがいいの?」という質問を戴くことがあります。
個人的には冷湿布を使います。温湿布だとヒリヒリしてしまい痛く感じるので、すぐ剥がしてしまいます。
冷湿布も温湿布も基本的に、使われている素材は一緒なので、どちらを使ってもらっても構いません。
整骨院では、どちらでもいいですよと言っていますが、
一応は医療従事者ですので、冷湿布と温湿布の違いを分かりやすく書いてみますので、もし興味があれば読んでみてください。
湿布の成分の大半は、サリチル酸メチル。
冷湿布、温湿布のどちらも「サリチル酸メチル」という成分が含まれています。
サリチル酸は、植物に多く存在していて、昔から痛みを抑える成分として、使われていたようです。
ネアンデルタール人やヒポクラテスの文章にも書かれていたそうです。
このサリチル酸メチルが鎮痛消炎の役割をしてくれます。
冷湿布と温湿布の違いは?
トウガラシエキス⇒ 温感⇒ 温湿布
メントール⇒ 冷感⇒ 冷湿布
ここを少し掘り下げてみます。
【温湿布】トウガラシエキスに含まれるのはカプサイシン。
カプサイシンという成分が、アドレナリンに作用して、血流を増やし発汗作用を促してくれます。血流増大と発汗作用が目的なので、血流が悪いから痛む、代謝が悪いから痛むという場合に使われます。
ダウンレギュレーション効果。
痛みやヒリヒリするなどの強い刺激を繰り返し与える事で、痛みを感じる神経を鈍くし感じにくくなるというようなイメージです。
【冷湿布】メントール
メントールの成分が冷えを感じるセンサー(TRPM8)を刺激してくれて、冷感を感じるという働きです。 (細胞を活性化させる反応(イオンチャネル)を利用。)
冷湿布と温湿布はどちらがいいのか?
血流が悪いような慢性痛には、痛みを感じる神経を緩やかにしてくれるので、温湿布がオススメ。
冷湿布は、冷感を与えることから、怪我をした直後にオススメです。
昔からある効果効能を有効活用して、人間の持つ身体の反応や反射を利用している部分が大きいです。
ただ、根本的な改善は難しいと思います。
例えば、温湿布の痛みを緩やかにする効果も限界があると思うので、使い続けていると、慣れてきて効かなくなってきます。
湿布が直してくれるというよりは、痛みを直してくれる数ある方法の中の一つだと思います。
免責事項
※湿布は種類が豊富で、成分が違う等あると思うので、一般的にという事でご了承ください。
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