60代女性の方から、股関節の変形と背骨の曲がりについてご相談をいただきました。
レントゲンで「背骨が曲がっている」と言われたとのこと。
骨盤矯正で真っ直ぐになるか、そしてご自身でできる対策についてお話しします。
骨盤の歪みと背骨の曲がりの関係
股関節の変形、背骨の曲がり、そして骨盤の歪みは密接に関係しています。骨盤は背骨の土台です。この土台が傾いたり歪んだりすると、その上にある背骨はバランスを取るために曲がってしまいます。
この状態を**代償(だいしょう)**といい、歪みが歪みを引き起こす悪循環に陥ることがあります。
骨盤の歪みは、以下のような原因で生じやすいです。
姿勢の悪さ
長時間のデスクワークやスマホ操作による猫背、足を組む癖、片足重心で立つ癖など。
筋力の低下
加齢や運動不足により、体幹を支える筋肉(インナーマッスル)や、お尻や太ももの筋肉が衰えると、骨盤を安定させられなくなります。
股関節の変形
股関節に痛みや変形があると、無意識のうちに痛みをかばうような歩き方や立ち方になり、骨盤が傾き、それに伴って背骨も曲がります。
骨盤矯正で背骨は真っ直ぐになる?
骨盤矯正は、歪んだ骨盤を正しい位置に戻すことで、その上に乗る背骨のバランスも改善する可能性があります。ただし、注意すべき点があります。
一時的な効果
骨盤矯正は、施術を受けた直後は真っ直ぐになったように感じても、生活習慣が変わらないとすぐに元に戻ってしまうことが多いです。
根本的な原因
骨盤の歪みの根本原因が、股関節の変形や筋力低下にある場合、骨盤矯正だけで完全に治るわけではありません。
したがって、施術を受けるだけでなく、ご自身の生活習慣を見直し、セルフケアを継続することが非常に大切です。
ご自宅でできるセルフケア
ここでは、骨盤と背骨のバランスを整えるための簡単なセルフケアをご紹介します。無理のない範囲で行ってください。
1. 骨盤のゆがみを整えるストレッチ
仰向けに寝て、両膝を立てます。
両膝をくっつけたまま、左右にゆっくりと倒します。
この動きで、骨盤周りの筋肉がほぐれ、柔軟性が高まります。痛みがある場合は無理をせず、動かせる範囲で少しずつ行いましょう。
2. 股関節と骨盤周りの筋力アップトレーニング
ヒップリフト
仰向けに寝て、両膝を立てます。お尻の筋肉を意識しながら、ゆっくりとお尻を持ち上げ、3秒キープしてから下ろします。お尻と背中の筋肉を同時に鍛え、骨盤を安定させます。
片足立ち
何かにつかまりながら、片足で立ちます。不安定に感じる方は、テーブルや壁に手をついて行いましょう。お尻の筋肉が鍛えられ、歩行時の安定性が増します。
悩んでいるあなたへ
股関節の痛みや背骨の曲がりは、日常生活の動作を制限し、不安を感じさせるものです。しかし、年齢のせいだと諦める必要はありません。
大切なのは、ご自身の体の状態を正確に把握し、専門家(整形外科医や理学療法士など)と相談しながら、適切な治療とセルフケアを組み合わせることです。
セルフケアは、すぐに効果が出るものではありませんが、継続することで少しずつ体が良い方向へ向かいます。焦らず、ご自身のペースで取り組んでみてください。
✨あなたの体がより快適に、そして健康になることを心から願っています。
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