「また偏頭痛だ…」
ズキンズキンと脈打つような痛み、吐き気、光や音に過敏になる症状…偏頭痛は、日常生活に大きな影響を与えるつらい症状ですよね。
市販薬でしのいでいる方も多いかもしれませんが、実はその偏頭痛、姿勢の悪さが関係しているかもしれません。
今回は、偏頭痛と姿勢の意外なつながり、そして今日からできる姿勢改善とセルフケアのヒントをご紹介します。
偏頭痛と姿勢の知られざる関係
偏頭痛の明確な原因はまだ特定されていませんが、多くの要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。その一つとして近年注目されているのが、首や肩、背中の筋肉の緊張や血行不良です。
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、悪い姿勢が続くことで、以下のような悪影響が生じます。
首や肩の慢性的な凝り
特に首の後ろから頭部にかけての筋肉が硬くなると、神経や血管を圧迫し、偏頭痛の引き金になることがあります。
ストレートネック
本来緩やかなS字カーブを描いているはずの首の骨(頚椎)がまっすぐになってしまう状態です。これにより頭の重さがダイレクトに首や肩に負担をかけ、筋肉の緊張を悪化させます。
猫背や巻き肩
肩が前に出て背中が丸まる姿勢は、首が前に突き出やすくなり、首や肩への負担をさらに増大させます。結果として、血流が悪くなり、頭部への酸素供給が滞ることも。
自律神経の乱れ
姿勢が悪く体に負担がかかり続けると、自律神経のバランスが乱れやすくなります。自律神経は血管の収縮・拡張にも関わっているため、偏頭痛の発症に影響を与える可能性があります。
つまり、姿勢の悪さが首や肩の筋肉に過度な負担をかけ、それが偏頭痛の発症や悪化につながることがあるのです。
今日からできる! 偏頭痛改善のための姿勢ケア
偏頭痛の改善には、薬だけでなく、日々の姿勢への意識やセルフケアが非常に重要です。
正しい座り方・立ち方をマスターする
座る時
- 椅子の奥まで深く腰掛け、骨盤を立てます。
- 背筋を伸ばし、肩の力を抜きましょう。
- 顎を軽く引き、視線はまっすぐ前方に。
- パソコンのモニターは目線の高さに調整し、首が前に突き出ないように注意します。
立つ時
- 耳、肩、股関節、くるぶしが一直線になるように意識します。
- お腹を軽く引き締め、重心は足の裏全体にかかるようにしましょう。
こまめに休憩を取り、体を動かす
1時間に1回は立ち上がる
長時間同じ姿勢でいることを避け、1時間に1回は立ち上がって軽く伸びをしたり、数歩歩いたりしましょう。
肩回し&首のストレッチ
デスクワークの合間に、肩を大きく回したり、首をゆっくりと前後左右に傾けてストレッチしたりする習慣をつけましょう。
寝具を見直す
寝ている間の姿勢も重要です。
枕の高さ
高すぎず低すぎず、首のS字カーブを自然に保てる高さの枕を選びましょう。合わない枕は首への負担を増やし、偏頭痛の原因になることがあります。
マットレス
適切な硬さで体をしっかり支え、寝返りが打ちやすいものを選びましょう。
首や肩を温める
血行促進のために、温めることも効果的です。
蒸しタオルや温かいシャワー
首や肩に蒸しタオルを当てたり、お風呂で温かいシャワーをかけたりして、筋肉の緊張をほぐしましょう。
カイロ
寒い時期や冷えを感じる時に、首元に貼るカイロも活用できます。
ストレスを溜めない工夫
ストレスも偏頭痛の大きな誘因の一つです。
リラックスできる時間を作る
趣味に没頭したり、ゆっくりお風呂に入ったり、自分なりのリラックス方法を見つけましょう。
軽い運動
ウォーキングやヨガなど、無理のない範囲で体を動かすことも、ストレス解消に繋がります。
まとめ:小さな意識が未来を変える
偏頭痛と姿勢は一見関係なさそうに見えて、実は密接につながっています。
日々の悪い姿勢が、首や肩の筋肉に負担をかけ、それが偏頭痛の引き金となるケースも少なくありません。
今日からできる小さな姿勢改善やセルフケアの積み重ねが、あなたのつらい偏頭痛の頻度や強度を減らす一歩となるはずです。すぐに劇的な変化はなくても、焦らず、継続していくことが大切です。
もし長期間、偏頭痛に悩まされている方や、症状がひどい場合は、自己判断せずに必ず医療機関を受診し、医師の指示を仰ぐようにしてください。
今日から姿勢を見直して、偏頭痛のない快適な毎日を目指しましょう。