ダイエットにおいて、油の摂取は「避けるべきもの」と思われがちですが、実際には良質な油を適切に摂ることが、健康的なダイエットに非常に重要です。
ここでは、ダイエット中に積極的に摂りたい油の種類と、その理由について解説します。
ダイエット中に摂りたい油の種類
主に以下の3つの種類の油を意識して摂るようにしましょう。
- MCTオイル(中鎖脂肪酸油)
- オメガ3脂肪酸を豊富に含む油
- オレイン酸を豊富に含む油(オメガ9脂肪酸)
MCTオイル(中鎖脂肪酸油)
MCTは「Medium Chain Triglyceride(中鎖脂肪酸)」の略です。一般的な油の主成分である長鎖脂肪酸と異なり、消化吸収のプロセスが短く、素早くエネルギーに変換されるのが特徴です。
特徴とメリット
脂肪として蓄積されにくい・・・肝臓に直接運ばれ、すぐにエネルギーとして利用されるため、体脂肪として蓄積されにくいと言われています。
体脂肪燃焼を促進・・・ケトン体の生成を促し、体脂肪をエネルギー源として利用しやすくする効果が期待できます。
満腹感の持続・・・食欲を抑え、食べ過ぎを防ぐ効果も報告されています。
運動パフォーマンス向上・・・運動時のエネルギー源としても有効です。
具体的な食品
MCTオイル(ココナッツオイルから抽出されたものが一般的)
ココナッツオイル(MCTも含まれるが、飽和脂肪酸も多いため摂取量に注意)
使い方
- コーヒーやスムージーに混ぜる
- サラダにかける
- 加熱せずに使用するのがおすすめ(高温に弱い)
オメガ3脂肪酸を豊富に含む油
オメガ3脂肪酸は、体内で作ることができない必須脂肪酸であり、健康維持に不可欠な栄養素です。特にダイエットにおいては、その抗炎症作用や代謝促進効果が注目されています。
特徴とメリット
代謝の促進・・・脂肪燃焼を助け、基礎代謝を高める効果が期待できます。
抗炎症作用・・・体内の炎症を抑え、ダイエット中の不調や病気のリスクを軽減します。
食欲抑制効果・・・満腹ホルモンの分泌を促し、食欲をコントロールするのに役立つ場合があります。
ホルモンバランスの調整・・・脂肪燃焼に関わるホルモンのバランスを整えるのに役立ちます。
具体的な食品
- 魚油(サバ、イワシ、マグロ、サーモンなどの青魚に豊富)
- 亜麻仁油(フラックスシードオイル)
- えごま油
- チアシード、くるみなど
使い方
- サラダドレッシングとして
- 加熱せずに、料理の仕上げにかける(熱に弱い)
- 魚は積極的に食事に取り入れる
オレイン酸を豊富に含む油(オメガ9脂肪酸)
オレイン酸は、主に植物性の油に含まれる一価不飽和脂肪酸の一種で、酸化しにくいのが特徴です。
特徴とメリット
悪玉コレステロール(LDL)の低下・・・心血管疾患のリスクを減らす効果が期待できます。
抗酸化作用・・・体内の酸化ストレスを軽減し、細胞の健康を保ちます。
便秘改善・・・腸の動きをスムーズにし、便秘解消に役立つ場合があります。
比較的熱に強い・・・加熱調理にも比較的向いています。
具体的な食品
- オリーブオイル(エキストラバージンオリーブオイルがおすすめ)
- アボカドオイル
- 菜種油(キャノーラ油)
使い方
- 炒め物や揚げ物などの加熱調理に
- サラダやパンにつけて
摂取する上での注意点
適切な量を守る・・・どんなに良い油でも、摂りすぎはカロリーオーバーにつながります。1日の摂取量を守りましょう。
バランスよく摂る・・・特定の油に偏らず、様々な種類の良質な油をバランスよく摂ることが大切です。
加熱方法に注意・・・オメガ3脂肪酸を多く含む油は熱に弱いため、加熱せずに生で摂るのが理想的です。オリーブオイルなどのオメガ9脂肪酸は比較的熱に強いですが、高温での長時間調理は避けるのが無難です。
品質の良いものを選ぶ・・・酸化している油は健康に悪影響を及ぼします。低温圧搾(コールドプレス)など、製法にもこだわった質の良い油を選ぶようにしましょう。
まとめ
ダイエット中に摂りたい油は、単にカロリーを抑えるだけでなく、体内の代謝を促進し、健康をサポートする役割を持っています。
MCTオイル、オメガ3脂肪酸、オレイン酸を意識して食事に取り入れることで、より効果的で健康的なダイエットを目指しましょう。
ご自身の食生活や好みに合わせて、無理なく続けられる形で取り入れてみてください。
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